高安 美佐子・秀樹 先生

NAME 高安美佐子(Takayasu Misako)高安秀樹(Hideki Takayasu)
略歴 高安 美佐子 先生
1987年に名古屋大学理学部物理学科卒業後、ボストン大学物理学教室、客員研究員を経て、
1993年、神戸大学大学院自然科学研究科修了。
その後、東北大学大学院情報科学研究科にて日本学術振興会特別研究員、
慶応義塾大学理工学部にて助手の職を経て、
2000年より、現職、公立はこだて未来大学システム情報科学部複雑系科学科助教授。博士(理学)。

著書に「フラクタルって何だろう(ダイヤモンド社、1988)」、
「経済・情報・生命の臨界ゆらぎ(ダイヤモンド社、2000)」、
「経済物理学(日本経済新聞社、2001出版予定)」、
訳書に「鏡の伝説−カオス・フラクタルの理論が自然を見る目を変えた(ダイヤモンド社、1991)」、
「バタフライパワー(ダイヤモンド社、2000)」がある。


高安 秀樹 先生
 専門はフラクタルを中心とする非線形物理学。
1980年名古屋大学理学部卒業。1993年東北大学大学院情報科学研究科教授。
1997年からソニーコンピューターサイエンス研究所に勤務。
講義内容 臨界ゆらぎ − 相転移の視点で情報化社会にアプローチする

公立はこだて未来大学         高安美佐子
ソニーコンピュータサイエンス研究所  高安秀樹

 水の温度をしだいに上げていくと、100℃で突然液体から気体に変化します。このようにマクロな状態が急激に変化する現象は相転移現象とよばれ、20世紀の後半、そのメカニズムの解明に関する研究が大きく進展しました。鉄は温度を高くしていくと、キュウーリー点と呼ばれる温度で、突然、磁石としての性質を失います。このようなタイプの相転移現象においては、臨界ゆらぎとよばれる独特の性質を持つ大きなゆらぎを伴うことが知られています。

 最近、磁石のような相転移現象が物質の科学ではないところにも、たくさんあることが知られてきました。インターネットの情報の流れや株価変動などの人間社会における様々なゆらぎを臨界ゆらぎとみなせることがわかってきました。これらの現象の背後にどのような相転移現象が潜んでいるのかを明らかにすることによって、社会のゆらぎに対処するための新しいアプローチが可能になるのです。この講義では、物質科学で培われた物理学のものの見方や解析手法が、経済学や情報科学など様々な分野の現象の解析に応用できる例をわかりやすく解説します。

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