- 第24回数理の翼夏季セミナー実施報告
第24回数理の翼夏季セミナー(以下、翼セミナー)は、2003年8月2日(土)から
7日(木)(現地時間)に米国ハイワ島ヒロの「ナニロアホテル」で開催され、
無事終了しました。参加者は43名で、従来の翼セミナーと同様に高校生と大
学生のほか、今回は米国からの高校生も3名招待いたしました。(以下、日付
・時間は特に断りのない場合はハワイの現地時間です)以下、日程の順に主
な行事のご報告です。
- 8/2(1日目:日本時間)
参加者・スタッフが成田空港に集合し、出発しました。
- 8/2(2日目)
午後2時ごろに会場に到着後、開会式。広中先生にご挨拶をしていただきまし
た。その後班長企画として、班長(翼セミナーOBの大学生)ごとに参加者をい
くつかの班に分けて、班長が用意した企画をもとに初対面の参加者どうしの
交流を深めました。
- 8/3(3日目)
この日は尾島巌先生(ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校化学科
Distinguished Professor)の講義「タキソールの科学」と、景山浩二先生
(ソニー(株)エンターテインメントロボットカンパニー開発設計1部統括部長)
の講義「エンタテインメントロボットAIBO」がありました。
続いて国立天文台山麓施設で、天文台で研究を行う研究者や施設の職員の方
々の説明を聞きながら、観測機や写真などを見学した後、夕食時には、尾島
陽子先生から、オペラ歌手としての体験談、人生観、高校生へメッセージ等
のお話がありました。
- 8/4(4日目)
この日は午前中の森山翔文氏(California Institute of Technology)と清水
健太郎氏(North Carolina State University)の選択講義の後、今回の翼セ
ミナーの目玉企画でもある、2班に分かれてのキラウエア火山の見学と国立
天文台すばる天文台見学に向かいました。
キラウエア火山見学では、火山研究の専門家である招待講師の栗田敬先生の
説明をうけながら、キラウエア火山を歩きながら見学し、また国立天文台す
ばる望遠鏡見学では、高度4000mをこえるマウナケア山頂にある観測所を、天
文学専門の宮田隆志先生の指導および、施設の職員・研究者の説明を受けな
がら、実際に見学しましたまた山の中腹にあるオニヅカセンターで、星の観
察も行いました。
見学地の標高が高いため、高山病にかかることが心配されましたが、5人程度、
軽い高山病の症状で体調が一時的に悪くなり、そのうち2名は見学の途中でオ
ニヅカセンターまで下山することになりましたが、幸い軽い症状ですんだよう
です。それよりも単なる観光ツアーではなく、講師の先生の説明が入るなど、
学術的にも面白い見学ツアーに参加者もよい刺激を受けていたようです。
- 8/5(5日目)
この日は午前の栗田敬先生(東京大学 地震研究所 教授)の講義「ハワイ火山か
ら火星の火山を考える」と、午後の羽原靖晃氏(神戸大学大学院自然科学研究
科)と中村恵子氏((株)WeatherNews)の選択講義の後、ナショナルトロピカルガ
ーデンの見学に出かけ、植物学の専門家である清水講師や職員の説明を受けな
がら、熱帯植物等を観察しました。
夕食時には、ミラクルフルーツの試食会と、フルーツに含まれるタンパク質ミ
ラクリンについての説明が行われました。すっぱいものを甘く感じさせるミラ
クリンの効果に、参加者は驚いていたようです。
- 8/6(6日目)
この日は午前中に最後の戸塚洋二先生(高エネルギー加速器研究機構 機構長)の
講義「ニュートリノ」の後、参加者発表がありました。今回の翼セミナーでは、
事前にインターネット掲示板を開設して事前交流を深めていたため、参加者発
表の希望者も多く盛況でした。閉会式の後、お約束のFarewellParty。尾島陽子
先生の演奏会もありました。セミナー中に誕生日を迎えた参加者に、陽子先生
から歌のプレゼントと永井理事長から贈り物を贈呈するというびっくり企画も
ありました。
- 8/7(7日目)
この日は朝早くに起床後、ハワイ島を離れて帰国。8/8(金)の夕方、全員無事
帰国しました。
今回の翼セミナーは海外開催ということもあり、当初は多くの困難も予想され
ましたが、東京大学理学部附属天文学教育研究センター教授の吉井譲先生をは
じめとする多くの方の協力と、セミナースタッフのみなさんの超人的な努力で、
無事終了することができました。
全体的な総括としては、講師の先生方や翼セミナーOB講師などの皆さんがセミ
ナーの運営に非常に協力的で円滑に運営ができたこと、また参加者が先生方と
話せる機会が多くあり、先生方もそれをとても楽しんでいただけたことなどが
あげられると思います。また全体的に盛りだくさんのハードスケジュールとなっ
てしまったため、夜ゼミの時間が例年より短かったようでした。
なおこの第24回数理の翼セミナーは、NPO数理の翼の会員のみなさまからいただ
いた会費と寄付のほか、平成15年度子どもゆめ基金や各業界の企業からの多大
な寄附を受けて運営させていただきました。この場を借りてお礼を申し上げます。
(文責:秋田純一(NPO数理の翼 理事))