第40回数理の翼夏季セミナー

お知らせ

2019-05-26
ご応募いただいたみなさまに、参加者決定通知のメールを送信いたしました。
2019-05-11
参加者募集を締め切りました。
2019-04-30
ポスターに榎戸先生の情報を追加しました。

実行委員長挨拶

 数理の翼夏季セミナーは、1970年にフィールズ賞を受賞した数学者の広中平祐先生によって創始された合宿形式のセミナーです。1980年に第1回セミナーが開催されて以来、毎年夏に各地で開催されてきました。多くの方々のご寄付やご尽力に支えられ、今年も第40回数理の翼夏季セミナーを開催する運びとなりました。
 本セミナーは、第一線で活躍する科学者・研究者に講師となっていただき、全国の高等学校等から選ばれた数理科学に特に強い意欲と関心を持つ参加者に、最先端の科学研究に触れる場を提供します。近年では、大学をはじめとした様々な研究機関が一般公開講座や高校への出前授業といったものを行うようになりました。科学を志す若者の裾野を広げようとする活動は、本セミナー創始時よりもはるかに広まり充実しています。技術が発達し、一般向けの学びの講義であればオンラインでも受けられる時代となりました。しかし、そうしたかみ砕かれた説明ばかりでは、主体的に問いかけ、未知の世界について学び、自らの手で新たな知のフロンティアを開拓する力は身に付かないと考えています。だからこそ本セミナーでは、講師の方々に一般的な高校生向けの分かりやすく手加減された講義ではなく、研究に取り組む中で感じた研究の本質的な奥深さ・難しさ・面白さが肌感覚として伝わるような講義を、とお願いしています。さらに、多彩な企画を通して参加者が地域や学年を超えて交流する機会も提供します。参加者自身が数理科学に関して興味を持って研究していることや考えていることを持ち寄って発表する機会や、普段疑問に思っていることについて講師を交えて議論し合う機会も設けています。全国から集まる同世代の仲間たちと、科学に向き合い同じ熱量で語り合うことのできるこの4泊5日は、本セミナーならではの体験になると自負しています。
 私たち実行委員会一同は、意欲ある参加者のみなさんに、知的刺激に満ちた数理の翼夏季セミナーをお届けすることをお約束します。皆さんからのご応募をお待ちしております。

第40回数理の翼夏季セミナー
実行委員長 刑部好弘

NPO法人 数理の翼

過去のセミナー

ポスター(4月30日更新)

以下のリンクからダウンロードしてご自由にご利用ください

ポスター

開催概要

開催日程2019年8月12日(月・祝) - 16日(金)
会場埼玉県
主催特定非営利活動法人 数理の翼
参加者数高校生40名程度、大学生または大学院生TA数名を予定
講師(50音順)

東京大学大学院数理科学研究科 准教授

  1. 東京大学大学院医学系研究科・システムズ薬理学教室 教授
    東京大学大学院情報理工学研究科・システム情報学専攻教授(兼担)
    東京大学ニューロインテリジェンス国際研究機構主任教授(兼担)
  2. 理化学研究所・生命機能科学研究センター・合成生物学研究チーム チームリーダー

京都大学白眉センター(宇宙物理学教室)特定准教授

名古屋大学大学院 環境学研究科 准教授

慶應義塾大学経済学部教授

東京工業大学 情報理工学院 教授

開催日程
2019年8月12日(月・祝) - 16日(金)
会場
埼玉県
主催
特定非営利活動法人 数理の翼
参加者数
高校生40名程度
大学生または大学院生TA数名を予定
講師(50音順)

東京大学大学院数理科学研究科 准教授

  1. 東京大学大学院医学系研究科・システムズ薬理学教室 教授
    東京大学大学院情報理工学研究科・システム情報学専攻教授(兼担)
    東京大学ニューロインテリジェンス国際研究機構主任教授(兼担)
  2. 理化学研究所・生命機能科学研究センター・合成生物学研究チーム チームリーダー

京都大学白眉センター(宇宙物理学教室)特定准教授

名古屋大学大学院 環境学研究科 准教授

慶應義塾大学経済学部教授

東京工業大学 情報理工学院 教授


他1名予定

セミナー詳細

講義 

講義

数理科学をはじめとする科学の各分野から、第一線の研究をなさっている著名な研究者の方々を数名招待し、それぞれの専門分野に関する最先端の講義がなされます。講師の先生方には、高校生だからといって遠慮することの無いハイレベルな講義をして下さるようお願いし、極めて濃密な講義が行われています。
講義の内容が十分には理解できないということもしばしばありますが、自分にとって未知なことが沢山ある、ということを認識し、講義をききながら疑問点や興味が自然発生的に湧いてくることを重視しています。
これらの疑問点や興味は、セミナーの中で講師の先生方に直接質問したり、他の参加者と話し合う中で、解消されたり、あるいはより一層深く掘り下げられていきます。
また数理の翼夏季セミナーは40回目の開催を迎え、過去参加者であった同窓生の中には、既に大学・研究所などで研究職に携わる方も増えてまいりました。そこで、このようなセミナーOB・OGの中からも講師を引き受けて頂いています。

講義風景

夜ゼミ

夜の自由時間に参加者が自主的に開くゼミのことです。
数理の翼夏季セミナーでは、プログラムのない夕食後から就寝時間までを、宿泊施設内での自由時間とし、さらにいくつかの部屋を「夜ゼミ用」として開放しています。
この時間、参加者の中にはレクリエーションを楽しむ人や休養を取る人もおり、なごやかなひとときですが、大部分の参加者は、大広間に集まって夜ゼミに参加します。
夜ゼミの中には、あらかじめ大学生の班長などが企画して事前に予告して行うものもありますが、部屋に集まった参加者の中から自然発生的に始まるものもあります。かくして、夜中の自由時間の『夜ゼミ部屋』では、あちこちで小さなの人の輪がいくつも生まれ、スタッフが用意した携帯用ホワイトボードを囲んで就寝時間が来るまで白熱した議論が交わされます。
ゼミの中身は、昼間の講義についての解説や疑問点に関する夜ゼミがもっともメジャーですがそれだけに留まらず、数学や物理学、生物学などの諸分野について、参加者が日頃考えていることを発表、討論したりするような夜ゼミもあれば、大学生が高校生に大学の研究室の様子を説明する夜ゼミもあれば、自分たちの人生観などについて討論する夜ゼミなど様々で、個々の興味分野について情報を交換・吸収したり、意見を闘わせることができます。
このように「夜ゼミ」は、参加者の能動的な参加の場として大きな意義をもっています。知識の吸収に貪欲な参加者の多い、数理の翼ならではのひとときです。

夜ゼミ風景

参加者発表

数理の翼夏季セミナーは、ただ参加者が受け身になって話を聞くだけのセミナーではありません。参加者主体の活発なやり取りもセミナーの醍醐味の一つです。
参加者発表は、参加者自身がこれまで講師が立っていた場所に立って、自分の研究や普段から考えていることを発表する場です。セミナー期間中に1~2回程度時間が設けられています。
特に、「人前で自分の考えたことを発表する」機会が日常生活ではあまり与えられていない高校生には、とりわけよい刺激になるようです。「自分なんかが発表しちゃいけないかも……」などと考えず、是非積極的に発表してみて下さい。多いときでは、20人程度の発表があります。発表の内容も、部活等で行った研究の発表から、自分の興味のあるトピックを紹介するものまで様々です。中には、自分の住んでいる地域の紹介や、自らの人生観を語るようなユニークな発表もあり、毎年大盛況となります。

参加者発表風景

講師紹介(50音順)

今井直毅先生

keywords:

数論
類体論
ラングランズ対応

今井直毅先生

代数、幾何、解析、数論が絡み合う
「数論幾何学」の世界を切り拓く

詳細 

上田泰己先生

keywords:

睡眠・覚醒リズム
システム生物学
次世代遺伝子
透明化
全細胞解析

上田泰己先生

「意識とは何か、自己とは何か」
この生命の究極の問題に、
生物の睡眠覚醒という観点から切り込む

詳細 

榎戸輝揚先生

keywords:

宇宙物理学
ブラックホール
観測と測定
雷の物理

榎戸輝揚先生

科学の原点である「観測」技術を磨き
ブラックホールから雷まであらゆる宇宙現象に挑む

詳細 

桂木洋光先生

keywords:

粉体
次元解析
衝突
地球惑星現象

桂木洋光先生

小麦粉からクレーターまで
粉体の性質を用いて
様々な物理現象を紐解く

詳細 

坂井豊貴先生

keywords:

多数決
オークション
ビットコイン
制度設計

坂井豊貴先生

数学による科学的アプローチで
経済や政治の「ルール」や「決め方」を考える

詳細 

渡辺澄夫先生

keywords:

機械学習
代数統計
実世界と数学

渡辺澄夫先生

現代の人工知能技術に不可欠な
「学習」のモデルを
代数幾何学を用いて構築

詳細 

今井直毅先生

今井直毅先生

東京大学大学院数理科学研究科 准教授

今井先生は現在東京大学で数論幾何学を専門にしておられます。 数論幾何学は多項式で定義される幾何学を用いて数論を扱う学問です。
先生は近年、ラングランズ対応と言われる未解決問題を幾何学的に実現する予想に関して業績を挙げられています。 先生の講義を通して代数、幾何、解析、数論などが絡み合う世界を体験することができるのではないかと思います。 また先生は高校生の頃夏季セミナーに参加されたみなさんの先輩にあたります。 是非色々なことを聞いてみてください!

略歴
2007年 東京大学 理学部数学科 卒業
2009年 東京大学 大学院数理科学研究科 修士課程 修了
2010年 東京大学 大学院数理科学研究科 博士課程 修了
2010年 京都大学 数理解析研究所 助教
2013年 東京大学 大学院数理科学研究科 准教授

上田泰己先生

上田泰己先生

  1. 東京大学大学院医学系研究科・システムズ薬理学教室 教授
    東京大学大学院情報理工学研究科・システム情報学専攻教授(兼担)
    東京大学ニューロインテリジェンス国際研究機構主任教授(兼担)
  2. 理化学研究所・生命機能科学研究センター・合成生物学研究チーム チームリーダー

「意識とはなにか、自己とはなにか」。 上田泰己先生は、生命の究極の問題とも言えるようなこの問題に、生物の睡眠覚醒という観点から切り込んでいる先生です。 私たちの体に備わる精密な「体内時計」のシステムとは、いったいどんなものなのでしょう?
誰もが素朴に抱くような「疑問」を大切にされてきた研究者、上田先生のご講義をお楽しみに。

略歴
2000年 東京大学医学部卒業
2004年 同大大学院医学系研究科修了
2003年- 理化学研究所にてシステムバイオロジー研究チームのチームリーダー
2009年 同プロジェクトリーダー
2011年- 生命システム研究センターのグループディレクター
2013年 東京大学大学院医学系研究科 教授
現在 理化学研究所・生命機能科学研究センター・チームリーダー、
東京大学大学院情報理工学研究科・システム情報学専攻教授(兼担)、
東京大学ニューロインテリジェンス国際研究機構主任研究員(兼担)、
大阪大学客員教授などを兼務。

榎戸輝揚先生

上田泰己先生

京都大学白眉センター(宇宙物理学教室)特定准教授

人類最後のフロンティア、宇宙。
そこでは今話題のブラックホールをはじめ想像を超えた星々が輝いています。
榎戸先生は宇宙の極限的な現象をX線で観測し、その測定技術を身近な雷の研究にも応用しています。
物理の世界を独自の視点で切り開く榎戸先生の講義を聞いてみませんか。

略歴
2005年 東京大学 理学部物理学科 卒業
2007年 東京大学大学院理学系研究科 物理学専攻 修士課程 修了
2010年 東京大学大学院理学系研究科 物理学専攻 博士課程 修了
2010年 東京大学大学院理学系研究科 博士研究員
2010年- 日本学術振興会 海外特別研究員
SLAC National Accelerator Laboratory, Stanford University
Kavli Institute of Particle Astrophysics and Cosmology
2012年 日本学術振興会 特別研究員 SPD (理化学研究所 仁科センター )
NASA Goddard Space Flight Center 客員研究員
2015年 京都大学

桂木洋光先生

桂木洋光先生

名古屋大学大学院 環境学研究科 准教授

小麦粉、クレーター、人混みの流れと渋滞、カニの巣穴……
一見共通点がなさそうな4つの現象ですが、実は全て桂木先生の研究対象なのです。
今回講義して下さる桂木先生は、粉体の性質を用いて様々な現象を紐解く 「粉体物理のスペシャリスト」です。 身の回りの話題がロマン溢れる話題に広がって行く面白さを、体験してみませんか。

略歴
1996年 九州大学理学部地球惑星科学科卒業
1998年 九州大学大学院工学研究科応用物理学専攻修士課程修了
1998年-2001年 (株)三菱総合研究所
2002年-2011年 九州大学大学院総合理工学研究院 助手・助教
2005年-2007年 米国・ペンシルバニア大学 客員研究員
2011年-現在 名古屋大学大学院環境学研究科 准教授
2017年 ドイツ・ブラウンシュバイク工科大学 客員研究員

坂井豊貴先生

坂井豊貴先生

慶應義塾大学経済学部教授

坂井先生は現在慶應義塾大学で社会的選択理論、マーケットデザイン、メカニズムデザインを専門に研究をしておられます。 これらの分野は、経済や政治の「ルール」や「決め方」を考える学問であり、いわば「経済学的ものづくり」といえます。 具体的には、マッチングやオークション、選挙方式等を対象としています。 これらは科学的アプローチをとっており、数学が欠かせない存在となります。 ぜひ経済学と数学が織りなす世界を楽しんでください。

略歴
1998年 早稲田大学商学部 卒業
2000年 神戸大学経済学修士課程 修了
2005年 米国ロチェスター大学経済学博士課程 修了(Ph.D.)
横浜市立大学、横浜国立大学、慶應義塾大学での准教授を経て、2014年より現職。
(株)デューデリ&ディール・チーフエコノミスト、東京経済研究センター理事(財産管理運用担当)などを併任。

渡辺澄夫先生

渡辺澄夫先生

東京工業大学 情報理工学院 教授

AlphaGoの華々しい登場によりシンギュラリティ議論が巻き起こってから約3年が過ぎ去ろうとしています。 日々新しい人工知能技術・サービスが登場する一方で、「人工知能ブームはそろそろ終わりだ」とする論調もニュースでささやかれるようになりました。 高校生のみなさんが社会に飛び立つ頃には、現在の人工知能は日常の一部にすっかり取り込まれていることでしょう。 だとしても、その理論的・技術的側面にはまだまだ深淵で未知なる世界が広がっています。
渡辺先生は、現在の人工知能技術を支える「学習」の理論構築に向け、学習モデルにおける統計的推測の漸近挙動を導出するための数学的な基盤を、代数幾何学をもとにお作りになりました。 複雑怪奇な実世界と純粋な数学の世界とがどのようにつながっているのか、ぜひその目で見てみませんか。

略歴
1982年 東京大学 理学部 物理学科 卒業
1987年 京都大学大学院 理学研究科 数理解析専攻 博士課程 単位取得退学
1993年 博士(工学)授与 (東京工業大学)
株式会社リコー情報通信研究所 研究員、岐阜大学・東京工業大学での助教授を経て、
2001年より東京工業大学 教授。
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